凍てつく雨
凍てつくような雨が降っています。
明日からは雪に変わるんでしょう。

面接は、結果からいうと駄目でした。でも、なんかいろいろとわかったことがあって、やってみてよかったです。ああいうのって、本当にお見合いと一緒で、縁とか相性ですよ。上手くいくときはトントン拍子に進むし、上手くいかないときは途中からもう「なんとなく違う」感が漂ってるもんじゃないかな。私の場合も、「もし相手がOKであっても、この話、お断りしたほうがいいのかも」みたいな葛藤がありました。
時代がら、私はそんなに気合い入れて就活したほうじゃないし、正直、イマドキの就活について調べていると、「そんなアホな」と戸惑うことも多いんですけど(応募書類をクリアファイルに入れるとか添え書き同封するとか、どんだけヒマやねん、めっちゃ非エコな感じ)、ただ、大手の面接よりも、中小の面接のほうが、面白いと思いますね。大手は人事の部署がやってるじゃないですか。まー、いわばその人も所詮は雇われ人。けど、中小は直接トップと話せるいい機会になります。

中小の社長とか会社を維持運営していく中枢の立場の人って、それだけ意識が違う。ぬるくない。特にたたき上げの一代目だったりすると、「本当に会社のためになってくれる人材」を探してる。いわゆる「おとなしくさからわず与えられたノルマをこなし」の「社畜」じゃいけないんです。とりあえず大きな会社に飼われて安穏としたい、そんな人は求めてない。人件費の無駄だから。ともに戦ってくれる同志のような人を求めてる。だから話がストレートで本音ですよ。スーツの色が黒だ紺だグレーだ、履歴書が手書きだパソコンだ、そんなこたぁどうでもいい、給料分の仕事をしっかりやってくれるのか、という感じですよね。話が具体的です。今、こういう計画なり欠員があって、これこれこういう仕事をやってくれる人が必要、あなたにできますか、と。
将来性なんて、わからないけど、大手の人事の人が「自分よりデキそうな人」なんか採用すると思いますか?なんか、「必要十分を満たしていればいい、今の調和を乱す人はいらない」って感じで採ってそうじゃないですか。でも、それでやってける時代は終わったと思いますよ。大手企業が次々と海外に抜かれていくのも、そんな採用やってた結果じゃないんでしょうか。いっつもマスコミ向けには「若さゆえ粗削りでも自分で考える力のある人材を求めている」だの言いますが、人事がほんとうに採用するのは、自分で考えるなんて余計な事をしない「社畜」候補ですよ。ありゃ嘘だなーとずっと思ってました。あるいは、トップと人事で考えることが違ってるのか。たぶん、それも大きいと思います。トップが欲しいのはデキる人。人事が採るのは無難な人。そういうことなんだと。
これから就活する人は、「仕事ミスってこの人に叱られても納得できそう、この人、なんか目が生きてる」と感じられる面接官のいるところをお勧めします。買い手市場?そんなこたぁ関係ねぇってばよ。お見合いなんだから。面接官がこちらを見てるように、こちらだって面接官を見ていいんです。当然。

見られてる見られてる、採点されてる。
そんなふうに意識するから無意味に緊張する。
こっちだってあんたら見てるんやわ、同様になァッ!と開き直って本音トーク炸裂、それで駄目なら相性悪いんやん。しょうがないわと諦められますよ。
一通りの作法さえ覚えてしまったら、ええ子ちゃんに見られようとマニュアル解答するなんてクソくだらんことは、やめっちまえ。まー少なくとも私はそうしようと思います。
だって。
合わんところで続くわけないやん。
お金のためだけに人生の切り売り。
人生って、そんなに安いもんやったんか?
凍てつく雨に打たれても、梅のつぼみはほらもうふくらみかけてる。
| Fragments | 23:36 | comments(0) | trackbacks(0)
就活ファッション
なにげなくハローワークを見ていたら、夫の勤務している大学で事務補助のパート募集があったんです。短期ですが、時給いいし。慣れた場所だし家から近いし。仕事の内容も、私にできないことではなさそうだし。で、応募してみました。

このへん、仕事ないんですよ。
パートやアルバイトだって、ない。そもそも人がいないし。企業の工場やオフィスもない。で、学生の就職となると、公務員とか以外は、外に出てっちゃう。だからけっこうみんな必死で就活やってるんですが、なかなか決まらない学生も少なくないんです。いやー、大変ねぇ、と人ごとではないんです、私も仕事探さないと。アモイから帰ってきてもう半年たちましたからね。そろそろ何かやらないと。

で、今回の応募、書類は通ったので、明日、面接なんです。
応募するときいろいろ調べたんですよ、主婦の再就職について。たかがパートと侮るなかれ、事務系大人気で狭き門らしいです。私が応募したのも、短期とはいえ、次につながるステップになるかもしれないし、時給が良いのでそれなりに人来てると思います。まずは履歴書、職務経歴書を作って出しました。私はワードで作りましたよ。手書きとは指示されてなかったし、ワードやメールなどパソコンつかう業務と書いてあったし。職務経歴書なんて初めて書きましたね。とくに形式は問わないということなので自分なりにまとめてみました。
で、もしも書類選考が通ったら・・・はたと考えて、面接に着ていく服がないィィッ!
普段、フリースにジーンズとかそんなもんで過ごしてたら、いっくら探しても面接にふさわしい服なんてないんです。アモイの大学では、べつにそんなとやかく言われませんでしたし。

あせって服を買いに行きましたよ。
新卒じゃないし、よくあるリクルートスーツはヘンでしょう。いろいろ考えて、それなりにきちんと見えるグレーの上着とスカートをそろえ、インにはまだ寒いのでシンプルな白いタートルネックセーターを選びました。カバンもなかったので、A4が入る、ちょっとリクルートっぽい黒のカバンを買いました。
事務系だし。そこで働いてる人たちより、ちょっとフォーマルな格好で、という感じですかね。んー、なんか難しいですよ、線引きが。新卒のリクルートじゃなく、いい歳のおばさんがパートですから。子どもの授業参観とか三者面談のときに着るような格でなおかつビジネスを意識した格好でいいんだと思います。
しかし、服を買うお金がないと、就活もできないとはね。世知辛い世の中。

調べるとなんだかんだ書いてありましたが、新卒の学生はもっと厳しいですよ。女の子ならメイクとか髪型とか含め注意点がたくさん。前髪はピンでとめるとか、長い髪は黒いゴムでくくるとか、そんなん実際にオフィスの人がしてるか?就活の間だけやん。へんなの。結局、ああいうハウツーをみんなが見ているから、誰をとっても変わり映えせず、面接の受け答えもマニュアル通りで、つまらないと思うんですけど。みんながやってるからと就活のとき以外はたぶんしないであろうリクルートファッション。ヘアピンだ口紅の色だと重箱の隅つつき。なんか、もうだめじゃんと思いました。そんなところに必要以上に頭使ってんのがこの国。で、国際的な競争力はどんどん低下していく。常識の範囲内っていう言葉は通じないのかしら。

とにかく、私は明日の面接、がんばりまーす。
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ダウンジャケットの洗濯
やってみました。

何を隠そう、洗濯だけはマメにする私。「男は胃袋をつかめ」と言われるように、美味しいものをパパッとつくれる奥さまはそれだけで愛され感謝されますが、私は自分がそんなに食にこだわらないのでそのあたりはイマイチ。洗濯は一生懸命やってますといっても、「まあ、ありがたいことはありがたいけどなぁ・・・」とあまり評価されません。洗濯なんか、どうせ洗濯機がやるんやないか、と思われてるんでしょうか・・・

チッガーウ!

そんなん大間違いや。
洗濯はなぁ、洗濯するものを汚れ方や素材、アウター、インナー、タオルから足ふきマットまで家じゅうのファブリック、いろいろとよりわけて、それぞれに合った洗剤や洗濯法を吟味するところから始まるんやで。
ネットに入れるもの入れないもの、そのネットも、網目の詰まったものが適切か、そうでないもののほうがいいか。色落ちしそうなもの、漂泊剤が必要なもの、洗濯機でなくどうしても手洗いが必要なもの・・・ただなんでもひとまとめに洗濯機に放り込んでおけば全自動で出来上がるっちゅうもんじゃないねんな。
洗濯を舐めんなよ。
洗濯機から取り出して干す段階、限られたスペースでどうすれば効率的に乾燥させられるか、素材や干し場所のかねあいを考える。雨や曇りの日など、家の中に干しているときはなおさら早く乾燥させるべく、各洗濯ものの乾燥の度合いによって頃あいを見計らい、効率的に移動させる。もちろん、アウターのシャツやパンツ類はパンパンとよくしわをのばしてまっさきに干し、アイロン不要の状態で乾燥するようにしておく。靴下はペアがわかりやすいように、各ペアが隣になるように干す。そうやって乾いたものを取り込んで畳んでしまうまでが「洗濯」です。
なぁーにが、「洗濯なんか、どうせ洗濯機がやる」ですか。
時間もかかるんですから、もうちょっと評価してもらいたいところです。

さて、今日はダウンジャケットの洗濯にチャレンジしてみました。
母からもらったオフホワイトのダウンジャケットがあって、襟に口紅がちょっとついたり、袖口が汚れたりしてたんです。もちろん、自分で洗濯できることは知ってましたが、なんか敷居が高いような気がして・・・でも、このジャケットならそんなに高いものではなさそうだし、ダウンが詰まってて乾きにくいということもなさそうだし、そもそもタダでもらったもんだし、ということでダメモトな気分になれました。表示はドライクリーニングのマークだったんですけどね。ネットでいろいろ調べて、ざぶざぶ手洗いすることに。とりあえず、側は外も内もポリエステルで問題なしですよ。中のダウンはそんなにもこもこしてなくて、フェザー30パーセント入りです。これならいけるんじゃないかと。
大きいものではないので、洗面台で洗うことにしました。セーターを洗う要領で。
昔、アンゴラのセーターを手洗いして、縮ませてしまった苦い記憶がありますが、アンゴラは難しいですね。すっごく暖かいんですけど、以来、敬遠するようになりました。フリースや化繊が良くなったので必要ないですもん。

ともかく、用意したのは、お洒落着洗い用の中性洗剤とスポンジと歯ブラシ。
肌荒れしないように、ゴム手袋をして、冷たくない程度の温度の水を洗面ボウルにためて、洗剤を溶かし、その中にジャケットを漬けこみます。それから気になる部分汚れの処理を面積に応じてスポンジと歯ブラシで。うすら汚れてるところはスポンジに原液を少しつけてなでるように。口紅の付いた部分は原液を歯ブラシにつけてピンポイントでごしごし。あとは、両手で押し洗い。大切なのは、くちゃくちゃと揉まないことですよね。きれいになったかなーってとこで、すすぎを充分にして、洗濯機に入れ、一分ほど脱水、あとは乾燥です。
じつは、洗うよりも乾燥させるほうが大事なプロセスかなーと思います。ぺちゃんこになったダウンがかたよって毛玉みたいになってるところもあるし。でも、ここでビビる必要なしです。猫を洗ったことのある人ならわかるでしょうが、あの「水に弱い」猫の毛だって乾くんです。それに比べりゃ水に浮いてる水鳥の毛なんて。
風通しのいいところで陰干しして二、三日・・・とか書いてるサイトもありましたけど、そんな悠長なことやってられっかと思い、プラスチックの買い物カゴ(ちょうどいい大きさだったので)に乗せてファンヒーターの風に直接当てました。表面はポリエステルなのですぐ乾きます。が、中のダウンはちょっと時間かかります。ドライヤーも持ってきて、袖とか細かい部分を乾かしていきました。外が乾いたら、ひっくり返して内側から乾かします。中身がそんなに詰まってないのでダウンも次第に乾いていきます。ぺちゃんこだったのがふっくらしてきたら、手でパンパンと叩くようにほぐします。羽根枕をパンパンするのと同じ要領で。中身がかたよってるなーと思っても、まだあとから直せます。私のジャケットは厚手ではなかったので詰めてあるダウンも少なく、乾きやすかったですが、ほんとにみっしり詰まってるのは乾燥機にかけたらいいかもしれません。
だいたい乾いたかなーと思ったら、お日様に透かして見て、ダウンのかたより具合を確認します。まーはじめから多少かたよってるもんだと思いますが、叩くなり上下左右に強く振るなどして、自分が納得いくまで適当にならしてみます。

私の場合は、やり方が少し乱暴かもしれませんが、とてもきれいになり、見た目のふわっと感も元通りになって満足しています。このジャケットのクリーニングに二千円?三千円?んな、アホな。
そりゃー、もっと高級な衣類なら専門家にお任せしますが、普段着のダウンならこれで充分だと思います。
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いい嫁やめたらラクになる
当たり前のことですが。

誰だって、配偶者の親兄弟など義実家の人たちとは上手く円満につきあっていきたい。だけど、習慣とか考えとかいろいろ違うことがありすぎて、そんなん完璧には無理なんですよ。
今、実家にいますが、実の母だって、私が良かれと思って取りこんで畳んでおいた洗濯物を、「んもー、こう畳むんじゃないねんなー」と畳みなおす。実の母だから「ふーん(じゃあもう余計なことはやめよう)」と思うだけですが、お姑さんにそんなことされたら「なにこれイジメ?」と思うかも。
親も歳を取ってくるといろんなことが面倒になるんですね。老眼で細かい汚れが見えないうえ、身体を動かすのも「よっこいしょ」だから、掃除も大雑把になるし、書類を一枚書くのにも時間がかかる。手伝おうか、と言うと、「いいねんいいねん、私には私のやり方があるから」。着ない服、使わないモノ、家の中のそこらじゅうを占領する「住所不定のモノたち」を、整理して捨てたら、と言うと、「それは誰それさんから貰ったものだし」「いつか使うかもしれないし」。これも、まあ、親と言えども人には人の考えがあるし、と思うだけです。私も人のこと言えたもんじゃありませんしね。

実の親でもこうなのに、義理親だと一層、わからないことだらけです。
まず、モノのありかがわからない。
清潔さとか食生活だとか、快適だと思う暮らし方の基準がわからない。
一緒に住んでると、次第にわかってくるのかもしれませんが、帰省などで一時的に会う程度ではそんなのなかなかわかりませんよ。私は気密性の高いマンション暮らしだったし、一戸建てに住んだことがないので、一戸建ての家に行くと、友達の家だろうが義実家だろうが、暑さ寒さの違いに驚きます。暑いのはまだ耐えられますが、寒いのだけはほんとにつらい。昔、田舎で法事があって、叔母の家に母と泊まらせてもらったとき、分厚い毛布を上下かけてもらってるというのに寒くて夜中に目が覚めて、同じく目覚めた母と「寒いねー」って言い合って、結局、パジャマのうえにセーターを着て寝た記憶があります。この家の人って、これで平気なのかと。学生時代、ロンドンでホームステイしたときも、雪がちらつく真冬なのに、素足にパンプス履いてる人がいて、「こいつら人間じゃない!」と仰天したことがありましたが、ほんと、人の感覚って違うものです。大人になってから慣れろといっても、そうそう簡単に慣れられるものじゃないです。

夫は、結婚した当初から、「いい嫁と思われようなんて考えるな、どうせ上手くいかんねんから」と言っていて、自分からお姑さんの前などで「こいつ(私)、根性悪いから」なんて悪口叩いてます。食事の時も、私が「何かお手伝いすることは・・・」と言いかけると、「ええねんええねん、おかんがやるから。おまえは座っとけ」。
初めはそんな「お客さん面」しててええんかなぁと思いましたが、結果的にはそれでよかったみたいです。お姑さんがどう感じているかは知りませんが、表面、何事もなく回っています。陰で何言われてるかとか、想像しても仕方ないでしょう、一年に何日も会わない人のことだし。
今回帰省しても、世間様の言う「出来た嫁」とはまったくかけはなれた私。
数日の滞在の間、お布団は別の部屋に敷きっぱなしにしてもらってるし、食事はほとんど上げ膳据え膳、お茶碗ひとつ洗いません。私が小食で油もの嫌いなのをわかってもらっているので、無理に何かを食べろとか飲めと言われるでなく、自分のペースで食べたいものだけ食べています。古い戸建で家の中が寒いので、ヒーターの前にと座布団を勧められて、素直に座ってます。お風呂は、夫と二人、元旦から近くのスーパー銭湯に行ってきました。おつきあいでテレビを見たりもするけど、そうしたいと思えば布団と暖房のある部屋でぬくぬくと夫が学生時代に買った本や漫画を読んだりもできます。一家そろって一緒に初詣、ということもなく、夫とふたりで近くの神社へお参りしてきました。まー、なんだかんだと自立しているお姑さんで、肩がこらず、私は助かっています。田舎の古いしきたりとかある長男の嫁とか、どんなに大変だろうなーと思いますよ。私がまだ幼いころですが、田舎にある両親の実家に帰省していました。いとこと遊んだりするのは面白いんですが、両親のどちらの家に行っても、長男のお嫁さんは、べつに何でもない時でも、いつもなんだか陰のある顔をしていて、天真爛漫に微笑んだ顔をついぞ見たことがありません。その影響なのか、本家の女の子(私から見ていとこですが)とくに長女はよく気が利いて、大人の顔色をうかがったり、小さい子の面倒を見たり、親の手伝いをするのは得意ですが、ほんとに手放しで馬鹿笑いとかしてるのを見たことがありません。核家族の私には、それがなんだか慣れなくて、気を使ってもらっているのにもかかわらず、本家のお嫁さんは子ども心にも苦手でした。今思うと、小姑が子どもをつれて帰ってきて、ただでさえ常からジジババに気を使いながら暮らしているのに、なんだかんだと手間を増やしてくれる私たちの存在は、きっと疎ましかったんでしょうね。

今も、たぶんそういう思いをしているお嫁さんがごまんといると思います。
同居していたら逃げ場がありませんが、ふだん離れていて一時的に帰省するぐらいならまだマシです。うちの夫は不思議とそういう面では何かと気づかってくれますが(ふだんは気の利かない人なのに)、そんな男の人はまだ少ないとみていいでしょう。結婚した女同士でこの時期、何が話題になるかって、「男はみんなマザコンよ」です。実家に帰ると、とたんにいい歳してオコチャマに戻り、ママーあれしてー、カーチャンあれつくってー。妻は置いてきぼり。
けんかしてもそういう性根は変えられません。
なにより、自分が見栄をはってしまう奥さんは、どうしようもないです。きちんとやればやるほど認められるかっていうと、そうでもないのがこの問題の深いところ。気の利かない変な嫁でいいじゃないですか。そのほうが、あとあと、妙な期待をされずにすみますよ。
| Fragments | 14:08 | comments(0) | trackbacks(0)
いまさら下山とか
遅くなりましたが、新年おめでとうございます。

昔から、おとしだま以外、寒いのに大掃除だの、つまらない特別番組だの、そらぞらしいお義理の挨拶だの、そんなハッピーな時期だとも思えない年末年始ですが、やっぱり今年もそうでした。お年玉も、今はあげる一方の立場になって、私個人としては何が得するわけでなし、引っ越したので帰省に時間もお金も体力もかかるし、なぁーんもいいことないって言ってもいいんですが、ほうぼう角が立つので黙っています。

夫は仕事も始まったので帰って行きましたが、私はもう数日、オコタンと一緒に、大阪の実家で厄介になるつもりです。友人に会ったり、ぶらぶら過ごしています。
まーなんですねぇ、私の周囲にはあまり景気のいい話はありませんね。留学生が激減したので、日本語学校は規模縮小、多くの非常勤は自宅待機になるとか。ほんと、日本語教師になりたいとか、若くて将来のある人は考えちゃいけない世界ですよ。もっとマトモな仕事が世の中にはあるはずですから・・・
きらびやかな百貨店やファッションモールのセールにも行ってみましたが、こんなもんがなんでこんなに高いねん、みたいな。んー、私が見たのはカジュアルアクセサリーとか財布などですが。こんなん作り方さえ知ってたらこの十分の一の値段以下でできるのに・・・やっぱあのブランドタグとか刻印ですかね。それがあるだけ、ほんと、それだけなのに。香りモノは出番待ちのボトルが何本もしまいこまれてるし、服は今の生活でそれいらんやん、という感じなので、いろいろ考えてたら買い物の楽しみがないんです。天神橋筋商店街はずいぶん様変わりしましたが、それでも安くてそこそこいいですね。商店街存続にかける努力が感じられるというか。靴下の専門店とアクセサリーショップが私の気に入りです。でも、今本気で欲しいのはフォションのダージリン、あの金色の缶に入ってる紅茶ね、それくらいです。あ、オコタンのケージも新調したいかな。

暇なので、母に「何か本もってないの?」と訊くと、

これですよ、「下山の思想」。五木寛之の。
今、流行っているみたいですね。きっと母もテレビか何かで宣伝していたので買ったんだと思います。面白いの、と訊いてみたらば「んー。べつに普通のこと言ってる感じ?目から鱗とか、そんな本じゃないけど、とにかくすらすら読める」と。この母がすらすら?それはまたすごいすらすらだなぁと、私、この人の本読んだことないんですが、借りてみました。でも、ページのうえを目が滑って読めないんですよね。何度読んでも、意識が食いついていかない。眠くなる。要するに面白くないんです。50ページぐらい読んで、とうとう母に「なぁ、これいったいどういう内容?」と訊く羽目に。それ聞いて思ったんですよね、母は「そうやなぁ」と思って読んだらしいですが、何しろ「もう無理することないやん、一度は高みを目指してそれなりに上り詰めたんやから、これからは優雅に下山といこうぜ」って本らしいので、60代以降の功なり名遂げた人間にはいいかもしれませんが、20〜30代の若い世代の共感を呼ぶ内容ではないと思いますよ。私だって、もう若くないし人生折り返し地点すぎたのかなぁとは思いますが、功なり名遂げたわけじゃないし、今からそんな優雅に下山とか言われてもまだちょっと先が長いんじゃないの、と。
それに、日本がそんな「優雅に下山」とか言ってる場合かっていう気もするんですよ。そんなん言う前に、とっくに転がり落ちてんちゃうの、と。私はもうちょっと危機感もってますけどね。国としてヤバイんちゃうんかと。
要するに、(読んでませんけど)昔は良かったなあ、オレも頑張ったぜって、違いのわかるコォヒィをすすりながら遠い目をできるような人が優雅に「下山」すりゃいいと思います。

電車に乗ったら、半纏を着て買い物袋をさげたお爺さんが座って「オール読物」を広げていて、片手にシャーペンを持って何か書き込みながら片手で頭をぼりぼり掻いてる。けったいな人だなと見れば、薄くなった白髪から透けて見える地肌に赤くぼつぼつとできものができていて、それがかゆいらしく、しきりにかきむしっている。とうとう掻き壊して血が指につきましたが、その指を眺めて、あろうことかちょっと舐めて、また掻きむしっている。げ。
こんな光景、今まで見たことなかったですよ。
以前見た電車のなかでフルメイクする女の子も半端ないと思いましたが、こんなお爺さんもいるんですね。熱心に読んでるのがスポーツ新聞とかじゃなくて「オール読物」っていうのが、またなんともいえない哀愁を醸し出しています。
いまさら「下山の思想」とか。
うちらもうとっくに転がり落ちてるやん。と涙目になった年の初めでした。


| Fragments | 17:23 | comments(0) | trackbacks(0)
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